俺たちは「フィンクル・アインホルン」の何を知っているのか
こんにちは、つっきーと申すものです。
当然ですが貴方はDTCG「Hearthstone」のカード「魔獣」をご存じであろうか。
魔獣はHearthstone(以下HS)リリース当時から存在する最古のレジェンドカードで、
現在ではコアセット導入の影響でワイルド、クラシック、デュエル、闘技場等で使用でき人気ゲームモードバトルグラウンドでも実装時の中立ミニオンとして名を連ねておりました。
6/9/7と言う基準を大幅に超えたスタッツで相手なぎ倒していく様に魅了されるプレイヤーも多くハースストーン屈指の人気レジェンドカードとして今なお語り継がれていく存在です。
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現実は基準スタッツは超えているものの除去カードで簡単に除去されたあげく、
相手の場に3/3ミニオンという無視できない戦力を渡してしまうデメリットが大きく、
王道ハースストーンでの採用率はほとんどないレジェンドカードという存在でした。
パックから出た際も使用用途がない為、
「外レジェ」「エピック交換券」「レアのハイメインの方が数倍強い」など不名誉な事を言われることをしばしばありました。
バトルグラウンドにも登場するものの2020/12/16に登録抹消となり現在復帰したとしても全く使われることはないようなミニオンとなっています。
そんなHSの表舞台から去り古参勢の中でのネタカードとして語られるレベルの絶滅危惧種となった魔獣ですが近年一瞬だけ話題に上ることがありました。
マーセナリーズのリリースも兼ねた記念すべきパッチ21.4にて、
魔獣が使われなくなった最たる理由であるトークン「フィンクル・アインホルン」の名称が変更されることになりました。
HSコミニュティでは「なんで今更?」「来年のコアセットに入るんじゃない?」「コアセット入りしても困る」「魔素還元よこせ」等当然の公式からの発表に少しだけ盛り上がりを見せました。
ハースストーンにおけるトークンの多くは「獣」「メカ」「トレント」等の大きな括りの名称であることが多く個別の名前を持つ際は特別な存在であること示されています。
「フィンクル・アインホルン」はHSの世界観の元になっているWoWに存在するキャラクターである為固有の名前が使われていました。
もう皆さんも忘れているであろうこの「フィンクル・アインホルン名称変更事件」に関してその真相に迫っていくべく調査した結果を報告したいと思います。
目次
何で名前が変わったんやブリザード?
HSに限らず昨今のゲームにおいて効果や数値を修正することは日常的に行われていますが、
名前の変更という修正は珍しくその際には必ず何かしらの理由があることが多いです。
フィンクル・アインホルンの変更に近い時期に開発元であるBlizzardのゲーム、
「Overwatch」においてもキャラクターの名称変更がありました。
自分はOverwatchをプレイしていないので詳しくはないですが、
ニュースを読む限りゲーム内のキャラクター「マクリー」はBlizzard社員の
「ジェシー・マクリー」(既に退職済み)から取られており、
ゲーム内に「Blizzardの信念」をより反映させる為には変更しなければならなかったとの記載がなされています。
本件の内容から多少ズレるのと、詳細をキチンと把握していないので詳細省きますが、この時期のBlizzardはハラスメントや待遇の不平等による大きな問題があり、Blizzardの在り方などが問われている時期でした(おそらく今もだが)
上記のマクリーの変更に関してどのような経緯で名前が変更になったのかは明確には語られていませんがBlizzardの現在の方針によって変更に至った事は想像がつきます。
ではHearthstoneでは特に見向きもされていなかったカードのトークンである「フィンクル・アインホルイン」は何故名称の変更になったのだろうか。
フィンクル・アインホルンは何者か?
マクリーは名前の元ネタがBlizzard社員から取られていたことが変更の理由の一つではありますが「フィンクル・アインホルン」という名前にどのような問題があったのか。
そもそも「フィンクル・アインホルン」は何者なのか調べるべくネットの海に漕ぎ出すことにしました。
海外のWoWwikiにて「フィンクル・アインホルン」のページを見つけ、アメリカ語が得意でない自分は翻訳を力を借りながら読み進めていくと「フィンクル・アインホルン」がどのようなキャラクターなのかわかり始めました。
フィンクルはノームの発明家兼探検家でブラックロック洞窟でコアハウンドに食べれてしまいWowのプレイヤーがそれを見つけて出会ったようです。
魔獣はその内容をデザインに反映させたミニオンという事になります。
wikiではフィンクルの名前の元ネタとして「エース・ベンチュラ」という映画が名前の元ネタとの記載があります。
「フィンクル・アインホルン」の名前の変更の理由には「エース・ベンチュラ」が大きく関わっていそうであることが分かったので今度はエースベンチュラについて調べていこうと思います。
真相を追うべく我々はアマゾンの奥地へ向かった
現代のアマゾンの奥地に向かうとエースベンチュラはどうやら2作ほど作られている映画であることが判明しました。
ここで「エースベンチュラ」がどのような映画か軽く記載しておきます。
エースベンチュラは1994年に公開されたコメディ映画で興行収入は1億ドルを超えています。
中々のヒット作のようでテレビアニメも放映されていて、初めてジムキャリーが主演を務めた映画としても海外の認知度は高いようです。
あらすじ(アマゾンより抜粋)
ジム・キャリー扮するシケた探偵が、スーパー・ボウルを救うために立ち上がる!
全米プロ・フットボール界最大のイベント、スーパー・ボウル開幕まであと2週間。マイアミ・ドルフィンズのマスコットであるイルカのスノーフレイクが何者かに誘拐された。チームの菅理責任者のひとり、メリッサは、ペット専門の探偵エース・ベンチユラに事件の調査を依頼。早速、我らがエースが天才的なカンを武器に、捜査に乗り出した!
内容を確かめるべく視聴方法模索しましたが26年前の映画という事でサブスクサービスにもなく(2はYoutubeでレンタル可能)実際にDVDを購入して内容を確かめることにしました。
映画を見る時にはビールとスナック菓子。常識です。
ちなみにこのエースベンチュラ、スーパーハリウッドプライスで1500円で販売されていた廉価版みたいですが2500円しました。
流石に古い映画なのでプレミア価格がついていますがこの記事を書くために再度アマゾンの奥地を見てみたら3500~5000円でした。
HSプレイヤーの知的好奇心を満たす為に一本の映画を高騰させてしまったみたいです。おのれBlizzard。
映画を見てみた正直な感想としてはこれでもかとジムキャリーが生き生きと動いて、持ち前の体の動きと無限に変化する表情で面白おかしいジョークを交えながら事件を解決するコメディ映画という感じでヒットする理由も納得する作品という内容でした。おすすめです。
カラムーチョを食べ終えた後エースベンチュラを観た本当の理由を思い出し、映画の内容を反復しながら考察を進めていきます。
結論としては映画の中でのジョークや表現が「Blizzardの信念」から外れていそうだなと結びつきやすい場面が多く、元ネタとして採用した「フィンクル・アインホルン」が変更になったとしても仕方ないかなと内容になります。
もちろん映画が悪いのではなくこの映画が26年前に制作された映画であり大きくヒットを伸ばしている映画であることも考えると、昔と現代の表現やポリコレの考え方の違いという点もあるので誰が悪いという訳ではないと思います。
その具体的な内容に関しては大きなネタバレの内容になり記載は躊躇するのですが、この映画がサブスクサービスではほぼ公開されていないこと、現物がプレミア価格となっている事等を踏まえて記載しようと思います。
なるべくどの点が問題になりそうなのかと言う点を中心にネタバレも含みますがなるべく作品をそのまま記載しない様に記載します。
(重要なネタバレも含まれますので反転で読めるようにしておきます)
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フィンクル・アインホルンは作品内に出てくるフィンクル、アインホルン(作中字幕ではアインホーン表記)と言う二人の人物を合わせた名前になっています。
フィンクルはイルカ誘拐の容疑者の元アメフト選手、アインホーンは主人公と対立する警察署の女ボスというキャラクターになります。
主人公はアインホーンと様々なタイミングで衝突する場面がありますが、フィンクルが犯人であることを突き止めてアインホーンへその事を伝えると、アインホーンは態度を変えて主人公を認めた上でキスをしてオフィスのテーブルへ押し倒します。
フィンクルが長い間行方不明な為主人公は謎解きが行き詰まるが、ふとしたことでアインホーンは実はフィンクルが身分を偽りアインホーンになりきっていることに気づきます。
そのことに気づいた主人公は男性とキスしたことなどを思い出しパニックになります。このパニックになる描写はジョークを交えたかなりコメディよりの表現になっています。(トイレのスッポンを口に押し当てるなど)
しかしながらその表現が結構長い尺で撮られている事に加えて、主にゲイを中心にした同性愛者をネタにしたジョークや表現は所々に見受けられました。
「フィンクル・アインホルン」はフィンクルとアインホーンが同一人物であることを踏まえた名前として付けられたと思われますが、作品の中の表現がBlizzardの信念や現代に合わない事を踏まえると同性愛者がジョークとして面白おかしく表現されている作品であること、そのジョークの対象とされている中心人物の名前を元ネタに採用していることを考えるとマクリーと同じように名前を変更する事となったこともうかがえます。
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現在の価値観に合わないという事で過去の作品が見られなくなるという事を最近はたまに聞きますが時代の流れといえど、作品に罪はないので少々悲しいことではあります。
今回はHSのキャラクターの名称変更から映画表現の話までしましたが、外れレジェンドと言われるカードにも歴史がありいろんな物事が関わっているんだなぁと中々興味深い調査をなりました。
なおエ-スベンチュラをPS4で再生して鑑賞してたのですが、
ただ今現在もPS4からDVD出てきません。対処方法をご存じの方は連絡ください。
(4/25追記)
幾たびかの再起動と鬼のようなディスク排出ボタンの連打により無事にサルベージできました。
またまだテスト配信の段階ですがTwichでHSを中心に配信をしています。
Twitterで告知等もしてますので合わせてフォロー頂けるとありがたいです。